よしこばブログ

13年間の国税局勤務を経て転身した、フリーライター小林の日常

世界の終わりという名の喫茶店


喫茶店に限ってではないけれど、昔からの夢は、自分のお店を持つことだ。
世界の終わりのような、終末感漂うどこか敬虔な気持ちにさせるようなお店。
可愛い物に溢れたお店も素敵だけど、探せばたくさんあるし。
僕が個人的にほしいお店。落ち着ける、それもELLE DECO的な落ち着きではなく、
スピリチュアルなやさしさがある感じ。ぬくもりもある。
ただしカントリー的なベタベタなぬくもりではなく。
聖堂の中の陽だまりのような、そんなお店。
白と、水色を基調とした空間。小さくていい。
メニューはお菓子と紅茶だけ。店内のBGMはクラシック。それもベートーヴェンのような
にぎやかしいものではなく、シューマンやサティやJ.Sバッハや。
たまにはジャズなんかかけたりしてなじみのお客さんに叱られたりね。
店内は僕の好きなもので溢れている。ミュシャの「黄道十二宮」や竹久夢二や。
こっそりと隅には本棚があって、夢野久作太宰治クリムトの画集や寺山修二や
ボリス・ヴィアンや・・節操のない、でも僕の中では一貫したセレクション。
営業時間は夜中から朝にかけて。そんな時間にやるものだからお客は少ない。
夜の住民が逃げ込んでくるのだ。「世界の終わり」目指して。
そこで僕は君に出逢う。逃げ込んだ君においしい紅茶を淹れてあげる。
BGMはサティのジムノペディ
恋人が語り合うお店ではなく、恋が生まれるようなお店。
そんな・・・・・・・・妄想。
今している仕事が下らないとかそうゆう考え方はない。
そこに生きがいを持ってやっている人たちもたくさんいる。
尊敬すべき大人にも数多く出逢った。
だが、どうしても迷うのだ。
それは、競争思想の、あるいはマッチョ思想への反発。
僕の会社は競争などない、ように思われている。
しかしそれはあるのだ。通常外に向かう競争意識が内に向かっているだけで。
僕は競争が嫌いではない。負けの美学を持っている。
そのセンシティブを受け入れてくれる場所はこの世界にはないのかもしれない。
だから、作りたいのだ。つかの間でも、競争を忘れさせる空間を。
世界がロマンティシズムだけでできていると信じさせるような場所を。
もともとひとつの職場で一生終えるつもりは、ない。
東京に来る口実。貯金をしなきゃ、勉強しなきゃ、決断しなきゃ。
妄想より現実ははるかに厳しい。