よしこばブログ

13年間の国税局勤務を経て転身した、フリーライター小林の日常

助けてください。もう一人で寝るのは嫌なんです。

泣く大人

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昨日、会った女の子に恋をしているかもしれないと気付いた時点で、
僕はきっと失っていたのだ。自分を。

彼女(と書くものの、彼女は所謂「彼女」ではない)とは、
先週始めてあって、昨日で2回目だ。
アルバイトがあったので、8時に池袋であった。
彼女はこのブログを知っている、が、今はネットが壊れて使えないということなので、
今は書く。そして折を見て、この記事は削除しようと思う。
なぜそんな無駄を・・落ち着かないからだ。
心の中の、この孤独(かな?)を吐き出したいだけなのだ。

昨日は、彼女の話をたくさん聞いた。
その中で思ったのは、僕は彼女を侮りすぎていたということだ。
彼女は頭がいい。可愛い。そして、背負っている闇。
ああ、いかんと思った。愛しいのだ。
時折声色を変えてみたり、頬に手を当てて悩んでみたり、
とても幸せそうに御飯を食べたり。
世界に少しだけ絶望してみたり。

く・・僕は間合いをはかれなくなった。
普通に女の子は苦手ではないので、
それなりに笑わかせたり、話を聞く体制を取れるのだが。
それは、多少の距離を保っていないとできないことなのだ。
彼女に対して、「近づきたい」と「立ち入ってはいけない」という葛藤。
「好きだと言いたい。」と「今は彼氏作る気がない子に言ってどうなる・・」という葛藤。
それが、言葉を遅らせ、その間に彼女が話し出すと言う始末だ。

こんなにうまく喋れないのは、初めて逢う相手としか経験したことがない。

分かったことは、元彼とよりを戻したいと言うこと。
人生で初めて振られた相手・・それは。仕方ないと思う。
僕は、「忘れなくてもいいよ」と言ってしまった。
それは、きっとあの場ではふさわしい言葉ではなかったのだが、
本気でそう思ったからだ。

そして夜も深まり、僕は終電を逃した。
多少気付いてはいたが、離れたくはなかった。
でも、さすがに彼女の家に泊めてもらうのも悪いと思ったし、
(彼女は病み上がりと過労で疲れていた)
しかたなく、僕は夜の池袋をさまよった。

友人のHの家に泊めてもらうように頼んだのだが、
電車の降り間違えで、結局寝床をなくした。
新宿で降りなくちゃいけないのに、新大久保で降りてしまった。

結局、その日(というか今日)は朝の始発まで起きていた。
ネカフェもない町だった。
知らなかったのだが、ここはアジア系の歓楽街・ホテル街のようで、
少し危なかった。
犬肉料理のお店があって、中に血肉があったのも怖かった。

HDプレイヤーがあってよかった。
音楽は自分に揺らぎを与える。
拡散させて、空気と化した精神は周囲に散る。
そして、僕は夜の街をひたすら歩いた。
眠るのに良い場所を求めて。

時折韓国系のお姉さまに呼び止められたが、かわした。
途中、6人組の韓国人(?)に囲まれそうになった。
なぜだか彼らは明らかに僕にちょっかいをかけようとしていたのだが、
僕と目が合ったとたん、彼らの顔が凍りついた。
さっと、左右に集団は開いた。
「どうも」と言って真ん中を通った。
なぜだ・・?僕の負のオーラに慄いたのかね。

寝床はなかった。夜の闇の中では、自分と向き合ってしまう。
僕はその日のふがいなさとこの先死ぬまで一人なんじゃないだろうか
と思ったりで、泣きたくなった。
もはや探していたのは寝床ではなく泣き場所だった。

韓国のお姉さんと3回目すれ違ったとき
「大丈夫か?今なら1万円で本番できるよ。」と言われたが
微笑して断った。
今誰かに抱き締められたりしたら、
僕は泣き崩れてしまうと思った。

仕方なく、僕は煙草を吸いながら歩き続けた。
煙草なんてまったく吸わないのだけれど、
夜の散歩にはなぜだか煙草が必要だと思った。

一軒のファミレスを見つけたのは3時を過ぎた頃だった。
コーヒー&シガレット
そして小説。
江國香織「泣く大人」。
この小説を持って出かけたのは本当に正解だった。
しばし、現状の憂鬱を忘れた。
そして読み終わった頃、ちょうど始発の時間だった。

そして、今に至る。
そんな一日。
生まれてからきっと一番孤独で、長い夜の話。

会いたい会いたい会いたい。
抱き締めたい。
そして、
泣きながら、キスをしたい。