よしこばブログ

13年間の国税局勤務を経て転身した、フリーライター小林の日常

最後の週末

ジャン=リュック・ゴダール DVD-BOX(4枚組)

ハピネット・ピクチャーズ

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来週末から妻とようやく暮らすことになる。
僕にとっては、だから
一人で過ごす最後の週末となったのかもしれない。

その貴重と思われる週末。
やろうと思ったことはたくさんあった。

昔、彼女のいない頃によくやっていたように
一人でヒルズの森美術館に行ってみたり、
ずいぶんと会えずにいる友人と会ったり、
オールナイトで映画を見たり。

だけど、そのどれもを僕はしなかった。
妻が来る準備をしたのだ。

組み立て式の食器棚・物干し台・クローゼットを作り、
マリメッコの生地で注文したカーテンをつけ、
真っ白な食器棚に、真っ白な食器セットを入れる。

合間に、豚生姜焼き丼を作って食べた。
御飯の上に生姜焼きと豆腐とキャベツの千切りと。
それに豆腐とキャベツの味噌汁をあわせて。

食べながら少し寂しくなったりする
だからヒルズや映画館に行こうと思ったのに。
「生活」は一人でおくるには寂しすぎる。
生姜焼き丼、おいしかったんだけどさ。

土曜日には、DVDで映画を見た。
買っておいたゴダールDVDボックスとコープスブライド
ボックスには

ヒア&ゼア・こことよそ
勝手に逃げろ/人生
うまくいってる?
右側に気をつけろ

結局は何も分からないままに
だけど部屋を真っ暗にして見る映画は、
それも非現実を見せられるとき
どうしようもなく心が動いたりする

自転車でやってくる女性の映像
照らし出されるマリメッコのカーテン
白いテーブル
チョコレートと薄いインスタントコーヒー
傍らにはミヒャエル・エンデの「はてしない物語
ヤンソンの「ムーミン谷の冬」


なんだ結構楽しんだんじゃないか
寂しさを、楽しんだんじゃないか。

こうゆう瞬間、ゆったりと敷き詰めて振りまいたような時間を
僕は、きっと結婚生活の合間にもみつけることだろう
どちらかを?どちらをも。

いつだったか50過ぎの美しい女性が僕に言った
「私の人生は今4つ目の人生を生きてるの
 1つ目は学生時代、2つ目は独身時代、3つ目は結婚と子育て、そして今
 とても楽しかったわ、どれもね」

僕も、ずいぶんと楽しかったよ。
学生時代も、独身時代も。
誰よりも楽しんだんじゃないかと思えるほど
僕は、幸せだった。

そして3つ目の段階に来て
もっと幸せになれることに
一分の疑いもないのだから

まったく
前向きになったものだ