よしこばブログ

13年間の国税局勤務を経て転身した、フリーライター小林の日常

風邪ひきのつぶやき

風邪をひいてしまった久しぶりに
妻は一人で必要な買い物に出かけている
たぶん僕はこうゆう一人の時間にしか文章を書くことができない

僕の書斎机を買うことになった。
今使ってない部屋が一つあって、そこに僕の書斎机を妻のドレッサーを置く
それぞれの城は必要だよ、きっとね

僕は結婚してますます精神の安定を得ることになった
そして同時に何かを喪失してしまったような気もする
生活は少しずつ新しさをなくしていく

そんな退屈極まりない僕の微笑みを
妻はどう感じているのだろう
幸せは複雑だ。
不幸せよりずっと複雑だ。

僕は幸せであることに疑いはない
妻も幸せである、と仮定して
それに二人とも満足していないのはきっと、
幸せもいつかは使い古されてしまうことを感じているから

だから僕等はときどき不幸せなふりをして悲しい顔をする
彼女が笑う、疲れて黙る
僕が彼女の頭に触れる
彼女がその手を振り払う
振り払われても諦めずに乗せられるその掌に、
もしかしたらそんな場所に
神様はいるのかもしれない
と思う

ねえ、愛情はとても必要だよね
僕はあらゆる場所にそれを見出して
たびたび弄ぶ

部屋の隅っこにきっと固められているだろう
かつての苦悩は
いまだに時々僕を憂鬱にさせたりもするのだけれど
そしてその憂鬱を捨て去ることもできはしないのだけれど
(いつかなくしてしまうとしても)

僕は毎日を生きている
精神とは程遠い仕事をしていても
意識的に感情を捨てなければならない時間がほとんどだとしても
毎日繰り返し繰り返し大事にしまいこんでいるこの気持ちを
妻はきっと知らないだろう

そして僕も、妻がしまいこんでいる何かについては
触れないようにしている

このたび作られることになった僕の書斎机とドレッサーは、
奇しくも同じ部屋に据え付けられることになったが
僕は決してドレッサーの引き出しを開けないだろう
そうして僕は書斎机の引き出しに多くのものを詰め込むのだ

それは単純に、妻への愛情だったとしても